マスクは中高年の助っ人
待ちに待った春がきましたわ。春は再生の季節でもありますわね。この老体、老顔も春にちなんでなんとか再生できないものかしらね。
……おばはんには、もう一花も、徒花も狂い咲きもないのよ。ただ枯れ、去るのみ、なのね。……ショボン。
大丈夫、マスクがありますわよ。干乾びた加齢顔にマスクをかければ加齢度半減しますわよ。半生ドライフラワーくらいにはなれますわ。
木枯らし吹く季節の、しおれた顔にはマスク、花粉症でショボつく、ショボい枯れ顔にもマスク。こうして冬が去って春が来ようが、マスクの季節はまだまだ続くのでございます。
風邪、インフルエンザの季節も去ってしまいましたが、マスクは温く湿り気があり、寒冷、乾燥の季節にはのどにも優しく、水分、油分、弾力を失った加齢肌にも優しいのだわ。
花粉症でひどい思いをしている人には申し訳ないけれど、ああ、このまま花粉の季節が冬まで続けばいいのに、と花粉症でないおばはんはそう思ったりもするのです。
また顔の半分を覆ってくれるので、化粧も下半分は手抜きができる。
ほうれい線だって、マリオネットラインだって、への字の口元だって、口の周りに表れる放射状の婆さん皺だって、マスクをすれば、老顔の 50 %をカバーしてくれる優れモノなのよ?
こうして、マスクの用途は拡がり、マスク人口は増加の一途。老いも若きもマスクで半顔覆えば、怖いものなし。今や年間通してマスクはマスト、これなしでは、外も歩けない。マスクは我ら人類のマストアイテムとなった。
ちょっとしつこかったかしら。
だっておばはんはマスク愛好家、マスク着用歴50年? 家の中でも寝るときもマスク着用のヘビーユーザーであり、自称・マスク評論家なんですもの。
でも、でも、ですわよ、これで、ボロが隠せたわ、一件落着一安心。
なーんて思っていたら、ノンノンノン、大間違いですわよ。
普段は、自分自身の顔って見えてませんからね。
油断大敵、気をつけなくてはいけませんの。
自称マスク評論家が見てしまった、
マスクの盲点・落とし穴とは?
マスクをかけた、あなたの顔面がどうなっているのか?
そっとあなたに、あなただけにお教えしましょう。
こうなっております!
マスクのゴム紐は、口の動きに合わせて、伸び縮みしますわね。
弾力を失った皮膚は、ゴムが縮むとき(元にもどるとき)、
一緒に顔の中央に引っ張られ、マスク上部(目の下)、
)) ((
左右の頬に、このような加齢によるシワが現れるのです。
でも、「シワ寄っているよ」、
なんて親切に、お声をかけてくれる人はおりません。
もちろん、若い人にこんなことは起こりませんわ。
肉薄・ドライ気味頬は、ちりめんジワ風に。
肉厚・オイリー気味頬は、シワも大振り。
また鼻呼吸が苦しいからといって、
マスクを顔の下方にかけると、
マスクの上辺に、「頬のはみ肉」が乗っかって、
マスクのゴムが頬に食い込んでしまう。
マスクしてるから、安心、は、非常ーに、危険ですわよ。
でも、でも、マスクで手抜きしたい! ボロ顔隠したい!
でも、でも、求めたいのよ、ラクして、マスク美人?
化粧の手抜き、老顔、あら隠しのためのマスクなら、低価格でブカブカマスクでいいけれど、それでは女が廃る。意味がない。であるならば、
・ある程度時間が経ったら、再度、再再度、再再再度 鏡を見よ!
常に、顔とマスクの総点検を、怠るな!
マスクで手抜き、マスク美人は、思っている以上にハードルが高い。
以上。
……が、しかし、顔の下半分、口元の老いは覆えても、化粧の手抜きはできても、顔の上半分問題が残る。それはまたいつの日にか。