加齢なる忘却力

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昨夜も同僚と生ビールで乾杯。でも酔うより眠気の方が勝り、早めに帰宅。その前にちょっと寄り道して食品売り場へ。

そこまではよかった問題なかった。で、帰宅し食品は冷蔵庫へ、着替えてバッグの中を点検したら、あれ、財布が、ない、ない、ない、どこ行ったー。酔いも眠気も吹っ飛んだ。 

冷静になって電車に乗る前の行動を振り返る。そう、そう、そうでした、買い物したとき財布を出した。だから、多分、財布もその食品と一緒に袋ごと冷蔵庫の中に入れちゃった?

……ありませんでした。結局、なくした、どこかに置き忘れた、そういうこと。

ただ、不幸中の幸いは、これが小銭入れだったということ。

それも最後の買い物をした後に小銭入れの中身を確認していた、だから失った金額は多分200円? 300円? くらい?

が、ここで問題が、この記憶もかなり怪しい、というのが最近のおばはんの脳の劣化問題なのである。

 

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結局、今現在もみつからない、ということは、やはりどこかに置き忘れてきたのだわ。

ああ、もう自分が信じられない、この物忘れの激しさ、それがわかっているから、いつだって買い物した後は、財布、財布、財布、所定の場所に、よーし、ある、と再三再四確認してきたというのに。

昨夜は寝不足に酔いが加わって、あとは帰るだけという週末の気の緩みが追い打ちをかけた。しかし、それにしてもね……我がことながら呆れ、恐ろしくもある。

年寄りの物忘れ、他人事でなくなりました、笑っていられなくなりました。

 

この前、私より6,7歳若い人に、「最近、物忘れがひどくて」と言ったら、

「えー、そう、(私なんか)そんなの、前からよ」と当たり前のように言われ、その諦念というのか、当然のごとく受け入れる大らかさというのか、鈍さというのか、ちょっと驚き、その反応の薄さに拍子抜けした。

そういえば、この人、会うたびに私に同じようなことを何度も訊いてくる、ということを思い出し、深く納得。

でも、私としては、この人みたいにすんなり受容も諦念にもいたれないのだわ。

 

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