仕事に行く日は晴れ間が出て暑く、この休日は雨交じりの曇天で涼しくて、洗濯できないじゃないか、できるけど干せないじゃないか、干せるけど乾かないじゃないか、もう、がっかり。
いつもの電車に乗ると向かいの席に帽子をかぶったマスク姿のお婆さん。帽子とマスクで顔のほとんどは隠れているが、帽子からのぞいた白髪や目元で充分に高齢だということが分かる。
で、その年寄り、次の駅で降りるため立ち上がった。で、ドアに向かって歩き出した。で、その時気がついた。
すすすすすごい靴、履いている。何がスゴイってあなた、その厚底ですよ。底の厚さは3センチほど、踵の高さが8センチ? 10センチ? 枯れ木のような体つきに靴が大きく見える、で、重そう、で、歩いているんだな、しかも電車は走り続けているんだな。
その後ろ姿、その靴から目が離せません。スゴイじゃありませんか、コワイじゃありませんか、大丈夫なのでしょうか? あんな靴履いて。転倒したら救急車でしょ、骨折間違いないでしょう、で、下手すれば寝たきりなるでしょ、で、そこから認知症へ、ですわよ。
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大きなお世話でしょうが、そのお歳で、何だってそんな靴をはいているのでしょうか、はこうと思われたのでしょうか。周囲に反対する人、注意する人はいなかったのでしょうか。
ふん、この歳で悪かったわね、婆さんだの年寄りだのって、黙って聞いてりゃ全く失礼な人だわねアンタって人は、ちょっとばかし私より若いと思って、アンタが私の歳になった時、こんな靴はける? はく勇気ある? はいて歩ける?
全く、仰せの通りでございます。私には、もはやすでにそんな勇気もなければ洒落っ気も根性もございませんです、はい。
ってことなんですけど、それにしてもね、お洒落のため? それほどお洒落に気を遣っているような人にも……まっ、いいんですけどね、しかし逆にあんな靴はいているといつも足元に注意がいくようになって、かえって転ばない、ボケないかもしれません。
でも、その前に歩けませんですね、この歳でも、あの靴では。だからそういう意味ではスゴイ、その歳でその靴を、履ける、歩ける、とは、たまげたものだ。ではありますがそれにしてもコワイですね。
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