どうせ誰も見ちゃいない…が、自分が見ていた・お洒落

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加齢するとね、プレゼントは自分で自分にするものになるのよ

お洒落したって見せたい人も着ていきたいところも無くなった加齢暮らし、ましてやこのコロナ禍だもの、休日だってどっこにも行かない。 

……つまんない? まぁね、確かにね、昔に比べたらね、そうね……でも、考えたら、コロナであってもなくてもオババの加齢なる生活は、これが普通なのだわ。で、友達のいないオババは近所の親切2ババに誘われ、たまーにランチ。

言っちゃ悪いけど2ババ相手にお洒落する気力は湧かないのだわ、すんません。どうせ誰もオババのことなんか見ちゃいない、だからお洒落なんかどうでもいいのよ、そう考えれば気楽なものよ。

ましてや部屋着なんて老スッピンと老体に合わせ、お古やヨレヨレのボロでいいじゃないか。……だが……想像してみなさいよ、それがあまりにも似合いすぎて違和感なしのそのショボさ。

これって生きる気力に関係してくるのではないか。そんな気が日ごとに増してく加齢暮らし。これはいかん、生きている間は少しでも気分よく生きたいものだ、人は感情から老いるは、さもありなん。

自分を慰労するのは自分の役目だわ、人に甘えちゃいけないわ、甘える人もいないけど、でも期待するから腹も立つのだわ。

 

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身体が動くのだから自分のことは自分でするのだわ。で、とりあえず、部屋着なんぞをすこしばかし新しくスキッとさせてみるのだわ。

鏡よ鏡よ鏡さんどうかしら? あら~、どうよ、いいわ~、似合うわ~、スキッ、スッキリ、ステキじゃないの、なかなかじゃないの、オババとはいえ、そう捨てたものじゃないわ。

と鏡の前でポーズを作り勝手にそう思い込むオババであった、どうせ誰も見ちゃいないのよ。ただの鏡はこうして自惚れ鏡となって私の気分を高めてくれるのであった。

まぁ、単純といえば単純でありますが、歳はとっても、これだけオババになっても、やはりお洒落は心のカンフル剤だわね、栄養剤? 清涼剤か? 鎮痛剤か? 安定剤か? まぁ、何でもいいわ、元気になれるなら、で、キケンとかヤバイものじゃないのよ、スゴイわ、お洒落の効能効果。

で、他にもいくつか自分を鼓舞させてくれる、物とか言葉とか人とか本とか「ゼニ」とか、あれがダメならそれ、それがダメならこれ、それでもダメなら寝る寝る、眠れなくても寝る。でも、なんせ年寄りなものですから寝ていられないのだわ。

で、まぁ、そうやって加齢なる坂道をヨロヨロ歩いて行くのだわ、で、転んだらモタモタでもヨロヨロでも起き上がるのよ。

 

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