カメレオン女が私に訊く、「ねえ、〇〇さんが土日も働いていること知っていた?」
うん、まぁね。
カメレオン女が〇〇さんに仕事の件で頼みごとあり、その時〇〇さんからちょっとそんなことを聞いたらしいのだ。
で、カメレオン女の言うことにゃ、〇〇さんがそれほど働かねばならないのは、どうやら亭主のせいらしい。〇〇さんの夫は勤務先の上司と喧嘩して仕事を辞めてしまったらしいのだ。
で、今どんな仕事に就いているのか知らないが、半日しか働いていないらしい、多分、アルバイトのような稼ぎしかないものと思われる。うーーーん、やはりね、なるほど納得、そういうわけだったのか。
カメレオンが一言、吐き捨てるように、「そんな亭主いらないわ」
そうだそうだ、普段は通じ合わないカメと私が、ここで、気持ちがピタリと合ってしまうのであった。相手によって瞬時に七変化するカメレオン女、顔色は変わりませんでしたが、その怒りをたたえたお顔は、ひゃー、迫力ありましたね、怖かったですね。
カメレオン女の亭主であれば、とっくに家から追い出されているでしょう。「そうだ、そうだ」の私はどうでしょうか?
うーーーん、煩わしいだの面倒くさいだの無駄な諍いを避けたい私は、私が、家を出ていきましょう。40代、40代ならまだまだやり直しできるのと違いまっか?
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しかし私とカメレオン女は何にイラつき、腹を立てたりするのでしょうか? でも、どうなんでしょうか、夫が働かない分、妻が働く、当人同士が納得なら、傍がどうのこうの言う問題じゃありませんが……〇〇さんを見ていると、犠牲ばかり、そんな感じがしてしょうがないのです。
その思いはカメレオンも同じのようで、よく働くね、偉いね、と言いながらも、なんで、女房ばかりが、病気でもないのになんで亭主は働かないのよ、なんで文句のひとつも言わないのよ、それでアンタは平気なの? このままでいいわけ? ああ、歯痒い、で、イラッ、とするわけですね、カメと私は。
もちろん、こんなこと〇〇さんには言いませんよ。人に対して腹を立てたり怒ることがほとんど、ない、という〇〇さん。しかし人がいいにもほどがある、お人好しもいい加減にしなさい、と言いたい、けどね、言わないわよ、もちろん。
多分、この亭主は、この先も変わらないと思う、愚痴や文句一つ言わない女房だもの、働きませんよ亭主は。おまけに同居の義母にしてみれば、よく働く嫁はどうでもいい。それより、無理して働かなくてもいいわよ、のカワイイ我が息子だもの、なーーーんにも言わないのだ、きっと。
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