(今日は、前回の続き的内容です)
しょっちゅうお会いしてるというのに、私を見て誰だかわからなかったこのおじさんは、私よりひとつ年上ということなので、まだ60代である。その妻はちょっと年下のこちらも60代。
少し前、この夫婦の娘が結婚した。それを聞いたオババは超驚いた。だって、多分、この娘は、生涯独身だろうと思っていたからだ。が、とにかくめでたい、よかったじゃないの。
で、この娘、結婚前に夫となる人のその両親に挨拶に行った時、自分の父親の年齢を訊かれ、「75歳(くらい)」と答えたらしい。
後でそれを聞いた娘の母、驚くやら嘆くやら、
「まだ70にもなっていないのよ……それを75だなんて、小学生じゃあるまいし、父親の齢も覚えていないなんて……」
と、その母は、そうこぼすのであった。それを聞いたオババ、もうゲラゲラ笑っちゃいましたよ、久しぶりだな、あれだけ大笑いしたの、手叩いて笑っちゃったよ。今、思い出しても可笑しくて笑ってしまう。
そんなものよ、子供って。私だってその年頃は自分のことで忙しくて、親の歳なんて興味ないし、正確な齢なんて知らなかったわよ。と、笑いながら娘の母を慰めるオババであった。
で、なんでこんなに可笑しいかというと、このお嬢様、見た目の印象と中身が、全く、想像もできないほど、180度、激しく違う、ということが最近わかってきたからだ。
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人は見かけに、これだけよらないというのも凄いですね、驚きを通り越して可笑しいですね、大笑いですね。
今までこの娘さんには特別興味も関心もなかったけれど、ここに来てそのギャップに俄然興味を持ってしまったオババであった。
でも、父親にしてみれば、目の中に入れても痛くない可愛い可愛い愛娘ですよ。蝶よ花よと愛情たっぷりそそぎ大事に大事に育ててきたのに、あーあ、それがこれだもの。
父の心、娘知らずだね……可哀そうなおとっつあん。でも、ふと、この娘が若き日の自分の姿と重なってしまった……。
……シュン……今頃になって、ちょっと胸が痛む。年寄り父さん……私と父は、大昔、赤の他人に、孫娘とその爺さん、と間違われたことがあった……可哀そうなおとっつあん。
……突然ですが、ここで問題です。「おとっつあん、おかゆができたわよ」「いつもすまないねぇ」このセリフが頻繁に使われた昭和のテレビ番組は何だったでしょうか? 正解は ↓ ↓ ↓
それを思えば、このおじさんも60代、というより、この娘が父に対し常日頃感じ思っていたことが言葉になった「75歳」、その方が、ピッタリくるんでないの、オババそんな気がする。
って、それもずいぶんじゃないの、自分のことは棚に上げて、奥さん怒るよ。ではありますが、うーん、でも、まぁ、世間ってそんなものよ。
で、聞き忘れたが、この娘、母親の歳はどうだったのだろうか? 正確な年齢を答えられたのだろうか?
正解は、『シャボン玉ホリデー』娘役にザ・ピーナッツ、その父親役にハナ肇でした。
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