今日もいつも通りにいつもの通りを駅まで歩く。で、家を出るとすぐのところに不機嫌・意地悪顔のオババが住んでいる。
いつだって出会いたくないのに、なぜだかどうしてだかこのオババにはよく出会ってしまうのだ。近くても会わない人は会わない、だのに、なぜだ。
今日もそうだった、玄関先の花の手入れでもしていたのか、目と目が合ってしまった。しようがない、一応、私はだね、「こんにちは」って言ったのよ。
なのに、このオババ、無視だよ無視。いつもそんな感じなんだな、この婆さんは。だから顔もそういう顔してるんだな。
いつも怒ったような顔しちゃってさ、不機嫌そうで意地悪そうで、顔、怖いんだ、だから会いたくないんだ、見たくないんだな、だけどよく出会うんだな、これが困るんだな。
自称オババのこの私に恨みでもあるのかと、親切なお隣さんに話してみたら、「ああ、あの人は誰にでもそうよ、いつもああよ、ああいう顔なのよ」
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きっと、毎日、何十年とそういう表情で暮らしてきたんだね、それが今の顔を作ったんだ。口角上げなさいよ、口角が下がってサマになるのはジャンヌ・モローくらいのものだわよ。
この無愛想ババには興味など全然ないけれど、他人や世間などどうでもいい、知ったこっちゃない、着るものなども全く構わない、そいう人かと思っていた。
けれど、あまりにもよく出会うものだから、つい、着ているものなど目に入るようになって、すると、あれ、あら? イメージが違う。
えー、結構、お洒落しちゃってるじゃん、こりゃ、たまげた、びっくりだ。そうだったんですね、意外でしたね。
普段着など自称オババよりよほど気を遣っている(センスはさておき)驚き桃の木山椒の木でございましたの。
でも、言っちゃ悪いけど、その仏頂面、無愛想じゃ、着るものに気を遣っている人には見えないですわよ。オシャレとかステキとかよりもその仏頂面のほうが強烈ですから。
化粧したって映えませんわよ、口角上げて、ニッコリしましょうね、と、この場を借りて、人生の先輩、あなたのために自称オババが進言するわ。それもこれも全てはあなたのためだから。
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