探すと…ない。諦め、忘れ、必要なくなった頃に…それは出てくる、想い出と共に

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思い出は永遠に若い

ないないないない、なんで、ない? つい2日前3日前1週間前には毎日見ていたような気がする、が、いざ必要になって、「それ」を探すと……ない。うーん、実に不思議だ。
いや、それは不思議でも何でもない。今は必要ないからと、どこかにしまい、そのうちどこにしまったのか忘れてしまうという実に単純な話なのである。

で、「それ」を探していると、今度はあらら、「これ」はこんなところにあったんだ、という具合に「あれ」や「これ」やがここ掘れワンワンと出てきて、肝心の「それ」を探していることをすっかり忘れてしまう年寄りだ。 

そのあれやこれらを手に取り眺めては、ああ、私はあの時、ああ、私はこの時、ああでした、こうでしたと、他人にとっては何の価値もない年寄りのあれやこれらの「思い出お宝」に涙する年寄りでもあった。

ほんとか? 本当だ、年寄りは生きてきた分、思い出も山のごとく。思い出はプライスレス、楽しみのなくなった年寄りは、それらを反芻しながら残りの人生を生きていくのだった。

アンチエイジングに情熱を傾けていたころ、そんな年寄りだけには絶対なるまいと思っていたが、どうだ、この変わりようは。これぞ加齢、加齢おそるべし、全ては無駄な抵抗だったのか? 費やした時間と金を返してほしい。

とは思わない……ようにしよう。

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“人は現実だけでは生きていけない。思い出が今の自分を励まし、癒してくれることだってあるのだよ ” 奥田秀郎

“ 過去と戯れること、それも一番いい時代の自分や恋人の記憶と遊ぶことを回想という。回想は老人専用の快楽ではない。
人生を折り返したら未来よりも過去の方が輝いて見える。いや、20代の女の子だって、栄光の10代を回想しため息をつく”


“ かって打算抜きの恋に走った者は幸いである。年をとっても、その恋を反数しながら生きてゆける。
たとえその恋が実らなくても、在りし日の恋への執着はその人を若くする。
70を過ぎても、恋の思い出を語る女は乙女に回帰する。恋の思い出は晩年に快楽をもたしてくれる年金にもなる ” 『快楽急行』島田雅彦

“「過去のことは忘れ、未来を見据えて生きていこう」などという励ましは未来が短い老人にも、今を生きるしかない子供にも通用しない。
現在から置いてきぼりを食らっている人にとっては、過去や想い出というニッチこそが必要不可欠なのだ ” 島田雅彦


ううううううーーーーーん、どうなの、これって。

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