あの時の一言…悪気はない? 覚えていない?

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親しき仲にも…親しいからこそ、ついポロッと。

あの時のその一言が許せない?

えー、うっそー、知らなかったわ。

でも、悪気はなかったのよ。えー、そんなこと言った?……覚えていないわ。

悪気はなかった……これが厄介だ。なまじ悪気がないばかりに始末に負えない。

 

「その一言」で、昨夜、思い出したことがある。

「あの時、アンタが言った、あの一言が許せない」、ということで友達が離れていく。

その一言は、親子、きょうだいであっても関係ない、許せないものは許せない。

一生、忘れるものか、あの時の一言を。

全てはオマエのせいじゃ、思い出しただけで、ああ、不愉快、腹が立つ。

でも、こんなに怒っているのに、相手は……。

なんか、おかしい…… なんか、避けられてる? なんで、口きいてくれないの?

ワタシ、何かした? ワタシ、何か変なこと言った? 

と、怒らせたことにも気が付いていない。

言ってくれれば、説明、弁解、謝罪もできるのに……わからないわ。

言ってくれなくちゃわからないわよ。

でも、言われたところで、なんで? そんな怒ることかな? 

それを知った相手はますます怒怒怒激怒憤怒、もう許さん。

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私の身内にもそれで長男夫婦と、ン十年の長きにわたり、付き合いを断ち切られてしまった母親がおります。

この母親は自分が何を言って、長男夫婦を怒らせてしまったのか、全く覚えがない、わからない? らしい。

長男というよりも、その妻(嫁)を激怒させたらしい? そして長男は妻側に立った? その辺はよくわかりませんが。

何を言っちゃったのかな、取り返しのつかない失言だ。

よりによって3人いる子供のなかでも1番、可愛く頼りにしていた長男に愛想をつかされるなんて。

ついポロッと、言った方は悪気はないものだから、言ったそばから忘れてしまうけど、言われたほうはそうはいかない。

昔、それで私も友達にどえらい怒られたことありますのよ。

あの時、あそこで、あの人に、ああ、言われた、こう、言われた。結構、覚えているものです。

それが懐かしくいい思い出となっていることもあります。

が、親しき仲にも、なまじ親しいばかりに災いとなり、気を付けなくちゃいけません。

ですが、最近は、お喋りする相手もいなくてですね、失言する機会もありません、それも寂しいことです。

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