楽しみはどこ行った、待ち遠しいはどこにある?
そんな年寄りとなった私でも、毎晩「さぁ、寝るか」、その時は、ちょっと幸せな気分になります。読みかけの本があれば尚更のこと幸せ感は増し増しとなります。
で、暖かぬくぬくベッドに入ると、うー、気持ちいい、ああ、今日も終わった、ううー、と思わず伸びをしたりします。
今は脚が思うように動かせない、力が入らない、なのでお風呂に入る、湯船につかるは危険な行為となりました。
なので、この季節もシャワーで済ませてますから、よーく温まったベッドの中はある意味、今の私にとって湯船にも似た感覚なのです。
それから読みかけの本を開き、眠くなるまで読むわけですが、どうぞ、このまま、どうぞ、このまま、時間よ止まれ、そう思ったりするのでした。
だったら、たっぷり時間のある明るい昼間、読め、ではありますが、
シーーーン、この夜のしじまのなかでたった1人、ぬくぬくのベッドという湯船、誰にも邪魔されない私だけのねぐら、こればかりは昼間では味わえないものなのです。
そして、たとえ夜中に目が覚めて、加齢なる恐怖の元である、お金・健康・孤独、そんなものに苛まれ寝不足で重い気分で朝を迎えても、大丈夫。
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このままで、もう少し、あと10分、あと5分……。
あーあ、仕事に行きたくない、起きたくない……このままベッド、布団の中にいられたら……。
この冬の朝のささやかで贅沢な時間があれば、昨夜の恐怖も遠のいていきます。
そして、休んじゃえ、休んじゃえ、ズル休みしちゃえ、アンタが1人休んだって、多少迷惑かけたって、会社は回る、仕事も回る、どうってことない、悪魔がそう囁きます。
……おお、そうでした、私は今、このまま1日中、寝ていることもできるわけです。
で、今朝は、このまま、ベッドの中で暮らすというのはどうだろうか、脚もラクだし、超・経済的? ふと、そんなことを思ったりしましてね。
そうしてベッドおばさんは世捨て人となり、やがてゴミ屋敷が出来上がっていくのでした。
なんだか現実的? 怖いですね、大丈夫かな……。
でも、何度も何度も書いてますが、ほんと、寝る、眠るって、幸せですね。
そうして、眠りは短い死、死は長い眠り、だそうですから、今から短い死を繰り返し練習し、長い眠りに備えるといいらしいですよ。
ほんとか? 知るわけない、長い眠りの経験ありませんから。でも、わかりましたらここでご報告いたします。
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