暑い、姉も私も今日は1歩も外へ出ず。夕飯は、昨夜から決めていた通り、「冷やし中華」にした。
姉は肉類を食べないので、ハムもチャーシューも無し、エビだってカニだって無し、代わりに「カニカマ」を使う。
カニカマは姉の好物でもある。安上がりでいいじゃないか、ならばどっちゃり盛って差し上げましょう。
錦糸卵も作りましょ、きゅりの千切りだって、ワカメもトマトもモリモリ盛って、てんこ盛り、どうだ。
「ワー、スゴイ、スゴイ」、冷やし中華さえ作ったことのない姉は、そう言って、皿の底に残ったタレまで飲み干した。
今夜の夕飯は、それだけ、その一品だけ。
動かざる者、空腹感なし、これで、充分である。
そして姉は言うのだった「ワタシタチは食が細いから」。
うっそー、マジですか? 本気で言ってます? と妹、だが口には出さず。
妹は知っている、姉は、夕飯前にアイス2本と煎餅も食べていた。
そして私たちは夕食後にも、甘いものを少しいただき、少しだけお喋りをした。
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今日は、昭和時代のテレビドラマに出ていた「都会的」で「洗練された大人の女」、ある女優の話になった。
で、案の定、その女優の名前が出てこない。
でも、ああ、あの人でしょ? そう、そう、その人、と姉妹には通じるのであった。
最近、全く見かけないけど、今、どうしているのかしら。
なまじ昔、キレイだった女優さんは歳をとると大変かもね。お婆さん役も似合わないとなると、仕事も来なくなるわよね。
仕事が無くなって、お金が無くなったからといって、近所でパートやアルバイト、顔知られてたら、そういうわけにもいかないだろうし、不自由よね。
うーん、その点、私たちは気楽よね、普通で良かったわね、フツウで。
普通? ちがうだろーーーーー。
今や、お互い、満足に、普通に歩くこともできないじゃん。
そしてアンタはひとりで電車にさえ乗れなくなってしまった。
どこにも出かけず、人とも会わず、話をするのはこの老妹だけ。
こうして「普通」が、どんどん遠くなっていく。
それでいいのか? その歳で。
かく言う私も、これでいいのか? この歳で……。
この歳だって、この歳だって、少しでも普通を取り戻せるものならば、うーん、努力もしましょう、この歳で。
その思いを強くする今日この頃なのだった。エイエイオー!
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