今日も姉は1歩も外へ出ず、1日中、テレビの前。
この見慣れた姉の座りっぱなし姿も、1歩、外へ出ると、足元の頼りなさ、杖を使用しているというのに、そのあまりのヨロヨロぶりに驚かされる。
歩行は勿論だが、車の乗降の際のふらつき・ぐらつき、その危なっかしいことといったら……。
アラ80とはいえ、まだ、70代でもあるのだ。
それもこれも長年の動かず、歩かずの結果でしょう。
このことを本人は、どう考えているのでしょうか?
今も、これからも、歩く気も動く気も、今まで通り、全く、ないように思えますが。
私も、姉より若いとはいえ、年寄りなのである。人の心配している場合か、そんな歳なのである。
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姉に、仕事時代の友人から久しぶりに電話あり。
今はひとり暮らしのその友人は、足腰が悪く痛みもひどく、歩行困難だという。そのため最近は外出もほとんどできず、また外へ出る時はシルバーカーを使い、やっとの思いで歩いているらしい。
それを聞いた姉、
「私も一緒よ、歩くのに苦労してるわ、電車、乗るのも大変なの」とか何とか脚の不具合、いかに不自由かを並べ立てておりました。
すると、その友人が、姉に、
「どこが痛いの?」とか何とか訊いたようです。
すると姉、
「痛いところは、どこもないのよ」
えー、これには妹の私も驚いた。
電話の向こうの友人は、
(私の推測ですが)
「え? だったら、何で歩けないの? どこが悪いの?」
友人でなくても、当然、そう思いますよね。
で、姉、
「リウマチで病院に通っているの」
ま、それは確かなのですが、しかし、リウマチで歩行困難?
はぁ~、数値もほぼ正常に戻り、痛みも関節の腫れもなく、ほぼ寛解ですよ。
アンタがそれだけ、歩けないのは、
「フレイルだから」20年間、座り続け、動かなかった、歩かなかったから。
姉も、そこのところは自覚しております。
ですから、この妹には、脚が痛いから、歩けないなどとは、こぼせませんのよ。
でも、この友人は、姉のリタイア後の、動かず歩かず暮らしを、全く知りませんからね。
姉も、「お互い、大変ねー」、なんて言っちゃって。
違うだろー、「フレイル」と言え、フレイルと、友人には正直に。
料理も全くしなかったものだから、栄養失調だったこともあってね。それにロコモにサルコペニアに骨粗しょう症でしょ、他にもね、たくさん問題抱えているの。
こんなこともお知らせしたらどうかしら? 友人だもの。
アタシってホント、体が弱いから。
勝手に言ってろ。
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