3年先はどうなっているのでしょう。
その先は? わかりません、考えろと言われましても、考え通りになるとも思えませんし、悪いことは考えたくありません。
しかし、過去のことならおまかせ。何たって未来よりも過去の方が断然長くなった年寄りです。
ですから年寄りの頭の中には、過去という膨大な思い出が、いまだクッキリハッキリ鮮明に手前勝手に都合よく美しく残されているのです。
♪ 思い出すのは~ 思い出すのは~「北上夜曲」
そうですね、何といっても友人たちのことでしょうか。
Those Were The Days / Mary Hopkin
♪ Those were the days my friend
だいぶ前、とあるスーパーでは、行くたびにこの曲がかかりましてね。その度に私は立ち止まり買い物のことなど忘れ、若き日を思いだし懐かしさに涙したものです。
ほんとか?
半分ほんと、半分誇張。
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薄暗い晩秋の午後、年寄りは今日も暇に飽かせ、かっての親友を思いだしていました。
どうしているだろうか? 最後に会ったのは今から、もう10年以上前、今頃どこでどうしているのだろうか。
色々あって今では連絡も途絶えてしまったけれど、元気で幸せであってほしい、ただそう願っています。
こうして思いだすと不思議と楽しかったことしか思いだせない。本当に会えて良かった、あんなに楽しい時代はなかったもの。
もう今では遠い昔、ン十年前のことなのに、思い出はこんなにもハッキリクッキリして、まるで、ついこの間のことのよう。
親友だけでなく親友未満だった仲良しも、みんなみんな歳をとり、どう変わったのだろうか、今頃どんな暮らしをしているのだろうか。
その中には、私のことを思いだしてくれる人もいるかもしれない。勿論、この年寄りも当時の若いままで。
思いだすとは言っても、まさか、恨まれてる、とか、ないですよね。アンタのこと忘れようたって無理、ずーと……。
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