年寄りの1年は大きい。3年はもっと大きい。
5年、アナタの人生に望まぬ変化が……あるかもしれない。
10年後……人生は続いて……ないかもしれない。
もう、そんな歳でもあるのだった。
ううん、まだ、そんな歳よ。だって、まだ、この世だもん。
物は考えよう。そう考えてエイエイオー!
自転車オバサンはまだ戻っていないようだ。
門扉に大きな蜘蛛の巣が2つ主の不在を告げている。
それにしても長い。もう1ヶ月以上2ヶ月近くになるだろうか。
どこにいるのだろうか? まさかの坂? まさかね……うーん……。
何度も書いているけれど、年寄りは、ちょっと見かけない間に、「別人」のようになってしまうことがある。
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別人とはいっても、華麗に変身ではなく、加齢による変身。
加齢に加え、身体機能が落ちたり喪失すれば、見た目だって変わってしまうのである。
かく言う私も、3年前に、突然、「杖生活」が始まった。
杖ついて、姿勢よく歩幅を広く颯爽と、なんて歩けるわけないじゃありませんか。
杖を使っても痛痛痛痛痛でヨロヨロヨボヨボ。
しなやかだった体が? 痛みでギシギシカチンコチンになった。
きっと背中も丸まっていたことでしょう。
で、髪も白けりゃ、どんだけ老婆でしょ。
すると年寄り、気持ちまでどどんとどーんとどんよりどよ~ん、下に~下に~となりますがな。
悲しいけれど寂しいけれど加齢の加速度増します。
そこにかっての私の姿はありません。
ほんとか?
本当だ。
ご近所さんも気が付いてくれません。
「ハーイ」
「……どなたさん?」
「私ですがな」
「???…………えー、うっそー。どうしたの(その姿)?」
しかーし、年寄りだからってポンコツだからって、ナメたらいかん、希望を捨てたらいかん。
あの日から3年。年寄りだって年寄りだって、それなりに……。
このくたびれた年寄りの体にも、再生力はあったのだった。
スゴイね、偉いね、体は偉い、有難い、そして感謝感謝!
ではあるけれど、この3年で3年分より、それ以上、加齢が増した気がする。
増した、心にも体にも。間違いない。
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