世の中には、意味ないと思えることが山ほどありますが、そのひとつに、見たまんまが、そのまんま、中年高年としか思えない御婦人に、
「失礼ですが、おいくつですか?」
なんて、野暮なこと訊く輩がおりますわね。テレビなどでよく見かけませんか。
意味ネーこと訊くんじゃねーよ、ボケ、ったく、ですわよ。
こんな失礼で意味ないことを訊くのは、気の利かない野暮天野郎ですわね。
ところが、どっこい、訊かれたオバハンだって、負けちゃいません。
「いくつに、見えますぅぅぅーーーーー」
と、これぞ中年女の面構え、ツラの皮の厚さ。
実に、暑苦しい厚化粧的返答を、するのでございます。
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さすがの野暮天野郎も、これには困り、テキトーに、見た目よりいくつか差引き、
「うーん、━━歳ぐらいですか?」
などと、心にもないリップサービスを駆使すると、
「ふふふ、(もったいつけて)━━歳です」とオバハン。
(━━歳??? これは……怪しい、実に、怪しい、図々しい)
そしてオバハンは、野暮天野郎の次の言葉を待つのです。
「えーーー、お若い。とても、その歳には見えません」
訊く野暮天と、その愚問に応える、ツラの皮が肥厚したオバハン。
この間抜け問答を見せられる、視聴者の身にもなってみろい!
見なきゃ、いい? 聞かなきゃ、いい?
ごもっとも、でも、やめられませんの。だって、この意地悪目線、これが性分ですもの。今や、年寄りの数少ないほとんどない愉しみのひとつ、娯楽なんですもの。
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