猫の額のような我が家の庭にも春がきて、見知らぬ小さな花が咲きだした。
アンタどこからきたの? ま、いいわ、過去は問わないことにしてるの、来るもの拒まずよ。
でも、期待しないでね、自分のことは自分で、そこんとこヨロシク!
今にも降りだしそうなどんよりした空、家のなかまで暗くて気が滅入る。降るの? 降らないの? どっちか、はっきりしろ!
散歩に行きたし、されど雨は避けたし。というわけで1日家のなか。
姉は今日も読書。土曜日の夕方から今日の夕飯までに、すでに4冊読み終え、ベッドに行く前には5冊目も読了となるだろう。
そんなに本が好きなら自分で図書館に行って、毎週10冊でも20冊でも借りてくればいいんじゃないの。
ところがそれはイヤなようだ。借りたら返しに行かねばならぬ、この「返却期限」「行かねばならぬ」、これが精神的負担となるらしい、知らんけど。
好きなものに出会えるなら、出かけるのも楽しくないですか? 気分転換にもなるでしょ? しかし、それとこれは別らしい、わからんけど。
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そんな姉でも、時には、1年に1回くらい? 出かけたくなることがあるらしい。
老姉「たまには、〇〇(都心・繁華街・上り方面)にでも出かけたいね」
老妹「べつにー、〇〇なんて仕事で毎日行っていたし……」
老姉「…………」
老姉「だったら△△とか××(郊外・下り方面)なんかどう? それとも泊りでどこか行く?」
老妹「うーーーん(興味ない)」
冷たいですか? 鬼のような妹ですか? でもさ、気にはなってるのよ、ちょっとは良心とがめているのよ。でも、でも……ああ、メンドクサイ。
暑くなる前に、行くなら今しかないかな、勿論、日帰りで。でも、本音を言えば、姉1人で行ってほしい。
そして、この妹は出かけたくないのではなく、その反対、出かけたくてしょうがない。でも、それは、自分1人で。
でも、姉の気持ちを思えば、今、1人で出かけることはできない。だから、せめて図書館に行く日は、はぁぁあああ、1人大きく深呼吸。
姉は歩けます。目だって耳だって機能してます、話すこともできる。
しかし、20年近くも家籠り浦島太郎状態の姉にとって、あまりよく知らない場所へ、1人で出かけるのは心細く、不安が先に立つのでしょうか。
これが母親なら、よっしゃー、まかしとき、どこ行きたい? 何、食べたい? 何、見たい? 何、欲しい? そんな気持ちになれるのに、かな。
姉とはいっても、いまや、当時の母親の歳とかわらず、姉がそうなら、妹だって老いぼれました。
この先、どこまで行けるか、いつ、どちらが先に逝くのか、わかりゃしません。だから、仲良くね、今しかないのよ、2人で出かけられのも。
行ってくるかな、そう考えて、姉の希望するところへ。
ドナドナドーナ、ドーナ、ドナドナドーナード ♪
あっという間だよ、あっという間だったね、だから今だよ、今しかないのよね、体の動くうち、頭の働くうちにね。
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