晴天だった。育骨にはお日様も欠かせない、散歩に行くぞー。と思ったら雲が、そして風が。と思ったら突風だー、年寄り散歩、断念、残念、無念?
風をナメたらいかん。つい最近、近所の婆ちゃん、風に吹かれて転倒したんだって。
野良仕事していたこの婆ちゃんね。で、入院したらしい。
うーん、21年の8月か。当時は、婆ちゃんも元気だった。そして私の脚は走ることもできた。
変わってしまった、たった2年で、こんなにも、婆ちゃんも私も。
婆ちゃんは、多分、もう家には戻れないだろう。
年寄りって何かあると、あっという間にガタガタッといっちゃうからね。いくといっても「逝く」わけじゃないけど、それはそれで大変だ。
歩けば転倒、食べれば誤嚥、年寄りの行く手には危険がいっぱいぱい!
うちの姉も誤嚥、要注意です。本人もこればかりは気になるようですが……。
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転倒じゃないけど、私もね、若い時、階段から落っこちて左肩甲骨にヒビ入ったことあるの。
自慢じゃないけど、派手に落ちてね、すごかったのよ。
落下して意識朦朧、起き上がれなくて、床に横たわったまんま。で、どんどん、人が集まってきてね、注目の的よ。
やがて救急車到着、担架に乗せられ無事病院へ、めでたし、めでたし。
痛みも相当だったけど、意識朦朧とはいえ花も恥じらう20代。恥ずかしさもそれに負けず劣らずでしたわよ。
今思いだしてもウウッ、恥ずかしさで……穴があったら入りたい、ですわね。
後遺症? ぜーんぜん、不自由なくグルグル回るわよ? この歳になっても。
でも、階段から落ちて肩甲骨? 何故に肩甲骨?
それは落ちる時に、階段途中の踊り場の壁に肩がぶつかって、落下が止まったからだ。
で、今思う、もし、あの時、あそこに踊り場がなかったら?
想像しただけでも怖ろしい。
今ならヒビでは済まないでしょ。体中の骨、ボロボロバラバラ粉々、ウウッ、痛い、気絶、で、寝たきり、または最悪……。
時間が経っても、この歳だもの、完全にはもどりませんよ。ああ、考えただけで恐ろしい。
というわけで、いつなんどき、どこで、どうなるかは、誰にもわからない。
生きている限り、常に危険と隣り合わせ、明日は我が身。
だから、ボーッと、歩いてんじゃねーよ。
ボーッと、食べてんじゃねーよ。なのである。
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