いつものご近所・ランチ・散歩友から電話あり。「雨がやんでるうちにちょっと歩かない?」退屈していたオババは、即、賛同。本日、ウッカリさんは用事のため一緒できず。
ということで「もうひとりさん」と歩き出す。その時、この春、近所の空き家へ引っ越してきた男性 K さん(40代初めくらい?)と出会う。
この K さんが、ほんと、いい人なの、良く知らないけど、付き合いないけど。それはこの夏に、田舎の親が持ってきたミニトマトですが、と言って、
「もうひとりさん」とオババにそれはそれはたくさんのミニトマトをくださったの。ずっしり重いこの量は、買ったらいくらすると思ってるのよ、それくらいたくさんよ。
K さんは独り者なので「食べきれない」そういうことだと思うけど、物腰も柔らかくてほんと感じのいい人なの。
どんな仕事に就いているか知らないけれど、毎日、仕事に行ってるようだし、中古ではあるけれど家も購入した、家は古いが敷地はかなり広い。
独り者なのに、なんであんな広い土地が必要なのだろうか? この先、家庭を持った時のため? そんな疑問はあるけれど、それこそ大きなお世話です。
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季節は春から夏へ、そして秋へと変わってきたけれど、K さんは今も独り(オババと一緒ね、ねー)。
で、「もうひとりさん」は言う。
なんでかしらね、いい人なのに。見た目だって悪くないし感じもいいし、性格だって悪くないでしょ、なのに、なんで独りなのかしら? そう思わない?
それに家付き、カー付き、ババ抜きよ、ねぇ、最高じゃない。(言うことが昭和だね、彼女も)
そうね、とオババ。すると彼女、
あなたもね、もうちょっと若かったらねぇ……。
そうね、アハハ(……)。
(……若かったらどうなのよ? Kさん宅へ押しかけろ? そうすれば嫁になれた?)
「あなたも、もうちょっと若かったらね」これを何度もオババに言うわけよ。まぁ、1度なら笑って聞き流そう。しかし、そう何度も繰り返されると、仏のオババの顔も引きつるよ。
うっさいわ、歳もほとんど一緒の年寄りのアンタに言われたくないわ、それこそ余計なお世話だわ。オババ同様、 K さんだってそれは一緒のはずだ。
しかし、そんなことはどうでもいい。それよりなにより今日オババは意外や意外、彼女のある一面を知ってしまったのだ。
オババは正直、すっごく驚いた。でも、大人なオババはそんなことおくびにも出さない。けど、うーん、時間が経つほど考えれば考えるほど、その衝撃は大きくなってくるのだった。
かっては仲良しこよしだった人たちと、今では絶縁状態? の彼女。その理由が今日わかったような気がした。
……ひょっとして彼女はオババの考えていた人とは、だいぶ違うのかもしれない。
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