良いも悪いも1人も2人も「会話無き食事」

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1人で作り、1人で食べる、それがまだできる、スゴイ! 

やることなすこと全てがスローモーでドン臭く、気持ちはあっても頭と体がついて行かない、できない。だから、ああ、もう、なんでこうなるの? 頭に来ちゃう。

と頭に来たところで解決してくれる人もなく、気を取り直してもう1度、2度が3度にトライトライトライ、でも出来なかったりして。

あーあ、そんな自分が情けないやら苛立たしいやら腹立たしいやら、しまいには怒るぞ。

そうなのよ、それが歳をとるということなのよ。できないことが1つ2つ3つとどんどん増えていくのだよ。いちいち腹を立てているようでは長生きはできないのだ。

ところが、最近、気が付いたことがある、そんなスローモーオババでも、以前よりスピードがアップしたのではないか? ということが。

それは何を隠そう、食事だ、食べる速さだ。そんなものが上がったところで自慢にもならないが、というより、年寄りにとっては、それは、いいことじゃないんじゃないの。

食べ物屋さんで、食事している中高年カップルの間には、会話が、ほとんどない。だから「夫婦」だと分かる。以前そんなことを書いたことがある。

会話が無いものだから、さっさと食べ終えさっさと帰ってくれる。だから混雑するランチ時などは、お店にとって有難い客でもある。

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女同士だとそうはいかない。アラ50の頃、ランチに誘われ4時間ほど、ある店に居座ったことがある。1人だったらとてもとてもそんなことはできない、数の力はスゴイのだ。

また、女の人のお喋りをなめたらいかん。友達ランチは単に一緒に食べることでなく「食べることは、喋ること」「喋るために、食べる」そういうことです。

黙々と食べることだけに専念していると食べ終わるのも早い。「健康のため、一口30回、咀嚼しましょう」そんなまどろっこしいことはしていられない、年寄りはセッカチなのだ。

残された時間はこうしてる間にもどんどん減っていくのだ、咀嚼などに時間をかけていられない。そういうことなのだろうか? 

テレビを相手に孤黙食、呑むはグビグビ、食べるはパクパク、時々テレビに文句を言い、また黙々とグビパク、その速度が上がってきたような気がするんですけど。

年寄りの早食い? 早食い年寄り? なんか洒落っ気も色気もないわ、食い気だけ? 嫌だわ、ワタクシとしたことが……。

でも、どうなんでしょう? 同じ黙食でも、嫌いな顔、前にして黙々、モグモグよりいいかしらね。……そう思うことにしよう。

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