朝も遅い電車に乗って元の職場へ。昼前の電車は混むというほどでもなく、ひと安心。空席を見つけ座る。斜め前に夫婦と思しき、爺さん婆さんが。
……どこからか音が聞こえる、何? この音は? 耳が慣れれば慣れるほどかなりの音量だ、が、しかしここは電車の中。
この音は? 何? どこから? と見渡せば……爺さんがスマホをいじっている……。
ジーーーッと音に集中する、耳ダンボ。この音の出どころは、間違いない……斜め前に座る、爺さんだ。
甲高い賑やかな笑い声が聞こえる、幼い声だ、可愛い孫(ひ孫?)の動画でも見ているのだろうか、どうもそんな感じだ、爺さんも笑っている……間違いない、音の出どころは爺さんのスマホだ。
年寄りに優しく! それは明日の今日の今の我が身でもある。だから年寄りオババとしてはそうありたい、オババは年寄りの味方だ。
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が、しかし、それは年寄りにもよる。一向に周りを顧みないこの爺さん、耳が遠いのかもしれないが、それにしてもだ。と年寄りオババはだんだん腹が立ってきた。
おまけにこの爺さん、娘か孫のプレゼントなのかどうかは知らないが柄物手作り? 布マスクを着用。が、今は、それを外し、時々、咳までしてるじゃないか。
もう、あったまにきた。そんなオババの気持ちなど知る由もないこの爺さん、今度はそのスマホを婆さんに渡す。
先ほどまで不織布マスクをしていた婆さんだったが、今は爺さんと同じようにマスクを外し、爺さんから受け取ったスマホを見ながらペットボトルのお茶を飲む。
高齢者! オババも年寄りだから言いたかないけど、公共の場では、お願いしますよ、マスク! もう少し周りのことも気にかけてください? お願いしますよ。
これだから高齢者は、なんて十把一絡げにされないため、年寄りの名誉のため? 年寄りを代表して言わせていただきました、お願いしますよ。
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