家の周りは(も)、隣近所から苦情が来てもおかしくないほど草ボーボー。手入れされていない薔薇の枝が何本も弧を描きながら道路にまで伸び放題に伸びている。
ひどい、見るからにひどい、どうなっているんだこの荒れ具合は、一体どんな人が住んでいるのだろうか? 住人の顔が見てみたいものだ。
今朝も涼しかった。こんな日は脚が少々痛くたって寝不足だってボーッとしてちゃ勿体ない、荒れ果てた家の周りをどうにかしなくちゃ。
でも、この年寄りのことだ、その気持ちも10分後には消滅しかねない。今やらないでいつやるの? で、外に出た、でもちょっとだけね、脚が痛いから。
するとお隣さんご夫婦も庭の手入れのために家から出て来た。挨拶を交わす、すると、ご主人が奥さんに小声で何か言っている。
すると奥さんがそばに来て、
「困ったことがあったら何でも言ってね、お互いもうそんなに若くないのだし、いつ何があるかわからないもの、助けあっていきましょう。だからいつでもで言って、遠慮しないで、ね。うちも何かあったら、その時はお願いすることがあるかもしれないし」
その時は言って言って、たいして頼りにはならないかもしれないけど、ワタシにできることがあるなら、いつでも言って、と応えたワタシ。
奥さんにはワタシの脚のことを話してあるので、きっとご主人は奥さんから聞いたのでしょう。
なので、そんなことを言ってくれたのだと思います。気にかけていただいて、ありがたいことです。
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口には出しませんが、お隣さんも今ちょっと事情がありまして、大変な時なのです。
奥さん元・医療従事者、気の強い? 決して弱音など吐かない人ですが、今回ばかりは「大変なのよ」その一言に彼女の気持ちが凝縮されているような。
ワタシはといえば、この脚のことがわかってからというものはすっかり気落ちして、かっての生意気ババアは今じゃ弱気な年寄りに変身です。
ですから誰かに頼りたい、このか弱い可哀そうな年寄りを支えてくれる、励ましてくれる人が欲しい。つい、そんな気持ちになってしまいがちな今日この頃でした。
が、しかし今日わかりました、忘れてました、頼る、より、頼られる、頼りにされる、それがどれだけ力を与えてくれるものかを。
何だか知りませんが、よーし、おまかせ、しっかりしなくては、と、非力ながらもそれなりの力が湧いてくるような、そんな気になってしまったから不思議です。
すると脚の痛みも何のその、しっかりしなくちゃ、ぐずぐず泣き言並べてるんじゃない。よーし、その気が褪せないうちにスーパーへ、と今日は本当によく動き、動けました。
気力、ってほんのちょっとのことで上がったり下がったりするものですね、今更ながらお隣さんに気付かせていただきました……しっかりしなくては……。
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