「5年前に来ていたら」先生は昨日もそう言った。
(もう、それは以前に聞きました)
(今さらそんなこと言われたって……)
5年前は走ることもスクワットも片足立ちも何回、何十回、何分でもできた。だから5年前になんか来るわけないでしょ。このことは以前にも書きました。
しかし、それを知らされたら、この5年は、やはり大きかった。で、まさかまさか、こんなことになっているとは、あーあ、知らなんだ。
知らなんだ、のはそれだけではなかった。
病院へは何を着て行こう? いくら昭和な病院、昭和な先生でも、あまりの古ぼけた格好は失礼ですわよ。
で、5ー6年前に購入して、1度か2度しか袖を通していないセーターが、何枚もある。
寒くなって来たし、ちょうどいいじゃん。
で、着てみた………でも、なんか違うんだな………何着ても………なーんか、しっくりこない。
うーん、なんか、変、なんか、おかしい、当時と違う、思っていたのと違う。
これはなんじゃろか? どうしたことか?
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セーターは実にオーソドックスなものばかり、流行がデザインがどうのこうのという代物ではない。
体重は当時より多少は増えてはいるものの、以前が痩せすぎ、だからそうシルエットが変わるはずもない。
なのに、あれ、このセーターって、こうだった? 記憶していたものと違う、そんなものがある。
そして、どれを着ても、パリッとシャキッとしない、キレがない、で、キマらない。
えー、なんで? あーあ、もうがっかり。
たった5年、6年、その間に何が起こったのか?
それは加齢ですわよ、歳のせい。
身長も体重もそう変わらないのに、年齢が変わっていた。
その年齢も上り坂でなく、下り坂。下り坂は加速度がつく、しっかり心して踏ん張っていないと、あっという間に真っ逆さま。
シャキッ、パリッ、キレがない、それは服のせいでなく加齢のためだった。体から、それらが失われてしまったのだった。
うーん、そんなこと分かっているつもりだったのに……それでも、ちょっとショック。
で、病院へ行くと、診察室の壁に、高齢者の「猫背による圧迫骨折」の図解入りポスターが目に入った。
背中が丸くなってくると、見た目が年寄りくさい、だけでなく、圧迫骨折も起こしやすくなるらしい。
怖い! それ見て読んで思わず、キリッ、シャン、背筋を伸ばした私でありました。
筋肉、骨、内臓、脳、心配は日増しに年増すごとに増えていき、着るものお洒落以前に、ほんと、年寄りを生きるって大変ですね。
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