とりあえず、待つ愉しみ、待ち遠しいがあるといい

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時には待つのもいいものだ!

のんべんだらり今日も又、電話もならず、ラインもあれっきり、それっきり、メールは言うに及ばず。

明日も明後日もこんな日が続くのか。ランチの予定が一つ入っているけれど、それ以外は、なーんにもない。

それほど暇なくせに、ランチには行きたくないとか言っているのだから困ったものだ、この年寄りは。

この先、予定が入るとすれば病院関係くらいか、パッとしない加齢暮らしだ。

それでも季節は春、春が来る、と思えば何となく気持ちが明るくなる。

何度も書いているけれど、昔、あるオジサンが「春はいいよね。また生きようって思うもんね」そう言った。

あれからン十年、私はすっかり歳をとり、あの時のオジサンの歳をはるかに超えてしまいました。

私がこんなに歳をとったのだから、あのオジサンはもうきっと亡くなってしまっただろう。

それでもこうして毎年、春が近づくと、あのオジサンの言葉を思い出すのだった。

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「春はいいよね」そうね、よーし、生きるぞー、そこまでは無理でも、それでもちょっと元気がでて、ちょっとおめかしして出かけたくなるもの。

そう考えるだけで元気が出てくるもの。

だからとりあえず、今は、ひたすら春を待っている。

加齢して、生活に彩りがなくなった、のっぺらぼうな暮らしになった。

でも、たまに待ち遠しいがあると、年寄りだって、この乾いた心だって、少しは息を吹き返し、気持ちが華やぐものなのよ。

ああ、気持ち、華やぎたい、ぱぁーーーーーーーっと。

とりあえず、もう少しの辛抱、春になれば、春になれば。

ま、春が来たところで、それが何? それがどうした? と言えばそうなのですが、それを言っちゃおしまいよ。

とりあえず、待つものがある、待ち遠しいがある。

これがいいのでござる。

ー待つー 

吉報を! 人を! そんなことは、もうなくなった。

でも春は毎年やって来る、とりあえず、それでいいとするか。

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