ピンポーン、姉が応答する、で、私を呼ぶ、「〇〇さん」……誰それ？ とりあえず１階に急ぐ。
すると、先日、病院から車で送ってくれたオジサンが家庭菜園で収穫したというジャガイモを持ってきてくれたのだった、それもたくさん。
ジャガイモをあげる、とは言っていたけれど、まさか、まさか、本当に、持ってきてくれるとは、驚いた、ありがたいことです。
こうして、私は、ご近所さんから何だかんだといただいているのであった。そして今の老姉妹にはこういった食材が何よりありがたい。
しかし、ジャガイモね、うーん、ジャガイモ、私的に、何だか感慨深いものがある、ジャガイモか……。
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夕飯は、テレビを視聴しながらの老姉妹です。
テレビがなければ、老いた２人、今や話題もなく、ただ黙々とモグモグ。
それって気づまりだわ、美味しくないわ、消化不良さえ起こしそうだわ。
テレビはそんな老姉妹の緩衝役。テレビを視ながら、ああだこうだと無責任に言いたい放題、ついでにストレスも発散？
昼間はボーッとしているこのきょうだいも、この時ばかりは生き生きしだしましてね、人のことは言えませんが、昼間の姉が嘘のようです。
で、ある時、テレビに映るある女性を見ながら姉が言うのです。
「この人と友達になったら、面白いと思うわ」
はぁ、何、言っちゃってるわけ。「なったら」って、なってくれるわけないじゃん、この人が。
と、そう思う妹は、思ったままを姉に言う。すると姉、黙ってしまった。
ちょっと悪かった？ 「そうね、こんな人が友達にいたら、面白そうね」そう言ってあげるべきだった？
まぁ、いずれにしても、姉も私も、この先、この生活で、友達ができるなんてことはありえないでしょう。
せいぜい、話し相手も付き合いもご近所止まり。どう考えても、友達なんて、ありえません。
近所付き合い、姉はそれさえもなく、話し相手はこの妹だけ……うーん、まぁ、私も同じようなものですが。
結局、似た者姉妹？ と言うのでしょうか？ うーん、考えてしまう……。
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