昨日も書いたが、最近、お隣さんの消灯時間が早い、12時には真っ暗だ。
はい? 年寄りはそんなもの、ですか?
そうですか。うちの姉のように宵っ張り老人は珍しいのかもしれませんね。
でも最近、姉は早起きになりました、9時前に起きる時もあります、夏時間というのでしょうか。
で、お隣さん、今朝、6時過ぎに洗濯物を干しておりました。
早いですね。えっ? そんなの当たり前? 年寄りは、3時、4時起き?
ふーん、そうなんですか。けれど、その洗濯を干していたのが、御主人ですわよ。
それはどうでしょ。で、お布団干しもダンナサンの役目みたい、昨日は庭仕事もしてました、毎日、実によく働く御主人です。
このご主人、うちの家周りの雑草も取り除いてくれましてね、お世話になっておりますの。
一家に1人、うちにも、そんな人が欲しいですわね、お頼みしたいことが山ほど。
……でも、毎日、家にいられたら……それはそれでね、ちょっとね……。
でもね、時々、思うのです。このご主人の爪の垢でもね、うちの姉がね……。
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夏時間になって? 早く起きるようになった姉ですが、動かない、外へ出ない、どこへも行かないは、夏も冬もありゃしません。
今日も午前中からエアコンを使い、ずーとテレビの前。夕飯の準備で下に行くと、姉が地図帳を広げていて、
「ねえ、〇〇って場所、私が勘違いしてたわ」そんなことを言うのです。
何それ、〇〇って?
「ほら、この前、言ってたじゃない、××のあったとこ」
ああ、確かに、そんなことが。でも、それって、この前じゃないでしょ、もうずーと前、1年とか2年とか3年とか、そんな前の話じゃないの?
なんで今? さっぱりわからん??? それも紙の地図帳まで引っ張りだして。
ああ、それなのに、昨日、夕飯時に私が言ったことは完全に、
「えっ、そうだった? 忘れた」
そして明日、姉の用事で郵便局に行くので、持って行くものを揃えて置いて、と言ったのに、それも忘れている。
で、今回、図書館で借りてきた本の中から、ある作家の若い時の職業の話をしていたら、
「えー、そうなの? 知らなかった」
だって、それは、今、借りている本の中に書かれていたでしょ。どこを、何を、どう、読んだの?
読むスピードが速い、でも、忘れるスピードは、もっと速い? だから同じ本を2度、3度、購入したりするのだ。
同じ本を……しかし、それは私のことでもあるのだった。
で、最近、感じるの、姉との会話がね、何だかね、時々ね、ピンボケ。
しょうがないわよ、お互い、そんな歳だもの。
でもね……ピンボケ……時々、ならまだいいわよ。でも、お互い、いつまで、その程度でいられるのかしら?
歳をとるって、生きるって、大変ですね。
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