夕飯の支度のため1階のキッチンへ。するとテレビの前に座っていた姉が立ち上がり、情けない顔をして、
「🐭ネズミ、ネズミがいるの」と言う。
えー、どこ? どこに?
「そこ、そこに」と姉がリビングのカーテンの下を指さす。
えー、やだー、と近づいてみれば、なーんだ、家の中でなく、外の縁側にネズミの死骸。
これは野良猫の置き土産でしょ、気持ち悪いけれど、何だかちょっと可愛い、そして笑える。
姉は、猫や犬には近寄ることができない、触ることもできない。
虫でさえギャーギャー大騒ぎだ、ましてやネズミなんて。
結局、私が外に出て、そのネズミを家の前の空き地に捨て置いた。
これくらい、自分でやれ! 私が先に逝くことだってあるのだから。
でも姉はそういう話をしたがらない。
しかし、今夜、きっかけは何だったか忘れたが、私が先に逝ったら、ああしてこうしてそうして、即刻、施設に入るように言った。
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姉は暗い顔をして「そんなことを言わないで」とか言っていたけれど、たまには、ちょっとは現実に目を向けるべきだ。
姉の親友の N さんは4人きょうだいだけれど、下から2人、若い順に亡くなっている。
ウチは姉と私の間の兄が亡くなっている。
元・看護師の隣の奥さんがいつも言うように、「この齢になったら、いつ何があってもおかしくないのだから」
そうなのだから、そうしていずれは、ひとりになるのだから、もしくは、ひとりになる前に……自分が先に……。
そういうこともあるのだ、歳は関係ないのだ。
それより私は今、健康寿命、これを、マジで心配している。
今だから言えるけど、実は、先日の整形外科で、またもや問題が見つかったのだ。
もうさ、落ち込んじゃってさ、やっと少し気を取り直したってところ。
ほんと、一寸先は闇、何が起こるかわかりません。
しかし、何だってこうも次から次へ、鬱になりそうでござる?
加齢を侮ってはいけませんね、しみじみつくづく。
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