昨日、スーパーに行った、それは昨夜書いた。で、その続き。
スーパーの敷地に入ると、いつものようにショッピングカートを杖がわりにして店の入口へ向う。
すると買い物を終え、店から出て来たバアチャンが、カートを押しながらこちらへ歩いて来た。
カートを使っていても、そのバアチャンは「アシに問題あり」それは一目瞭然なのだった。
それは私の歩き方にも言えるだろう。
バアチャンと私の距離が近づく。
するとバアチャンが私に、「あし、痛いですか?」と訊いてきた。
私は大きな声で「そうなんです。痛いんです」と応えた。
私たちは立ち止まり、お互いにお互いのアシの話を始めた。
バアチャンは両膝が悪い。手術しないと「車椅子になるよ」と主治医に言われ、「車椅子はイヤだ」、だから、手術すると言う。
しかし年寄り2人、アシの話だけでは終わらない。
バアチャンの90歳になる夫の話、ひとり息子とその嫁の話、お金の話、次から次へと話題は移っていき、終わる気配は、どこに、なのじゃった。
そして「お互い、色々と大変だけど、頑張ろうね。歳をとるって大変ね、でも頑張るしかないね、生きてるうちは」そう言って別れた。
あれだけ喋ったのに……けど、何だか名残惜しい。こうして今もこれを書きながら、あのバアチャンを思いだし、元気にしてるかな?
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まだ若かった。だから年寄りの気持ちなどわからない私は母と話するのは、メンドクサイと思うことが多かった。
でも今なら、もっとたくさん、話を聞いてあげられし、母と話したい。と、この歳になり、しみじみつくづくそう思う。
「歳は、自分がとってみないとわからない。その歳にならないとわからないのよ」
少し前、姉がそう言っておりました。実感こもっておりました、激しく同意でもあります。
老姉も、たまにはシブイこと言うじゃん。
しかし、それにしても、いつでも、どこでも、誰とでも、よく喋る年寄りだ(これは私のことね)。
ちょっと喋りすぎか? 家では無口なのに、うーん、その反動か?
でも、バアチャンは別れる時に、「話ができてよかった」そう言ってくれた。
それは何より、何より、私もそうだよ、バアチャン。
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